日本全体の高齢化が進んでいる昨今、テレビなどの報道でも多く取り上げられているのが「認知症問題」。また、それに伴うように「家族信託」の話しもよく聞かれるようになってきました。
誰しもが認知症は発症するリスクは持っていますし、認知症になることで、家族や周囲に迷惑をかけてしまったり、家族には自分の介護で疲弊させてしまうかもしれないという心配もあります。
そして何よりも、認知症にかかってしまうと、金融機関の「口座が凍結する」ということです。
それゆえに、土地や建物がご自身名義の場合や、賃貸オーナー様などは、認知症になると家族やひいては入居者までにも大きな負担をかけてしまう恐れがあるということになります。
このようなリスクを回避できる方法が「家族信託」という、新しい相続のカタチとなります。
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▽家族信託（かぞくしんたく）とは？
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家族信託とは、自分の老後や介護等に備え、保有する不動産や預貯金などを信頼できる家族など特定の親族に託し、管理・処分を任せる家族の為の財産管理のこと。
※以下では不動産に関する部分だけ要点を絞って、例示し簡潔に説明します。
（例えば）
自己名義の不動産（ご自宅）と賃貸アパートを1棟所有されているKさん（息子が一人）が認知症になってしまった場合。家族信託の場合は息子さんに託す。
①不動産売却について
一人息子のため、自分で面倒を見ることができず、施設へ預けることを決意。
その費用を、Kさんが住んでいる自宅を売却して捻出しようと考えます。
・今までの場合…成年後見人制度を利用して、施設へ預けるための費用が必要であると、家庭裁判所に売却の許可を得て、許可が下りた場合売却ができるという条件でした。
ただし、施設へ本当に入る必要があるのか、もし施設へ入ったとして回復した場合どこに戻るのか、など売却の許可を得ることが大変でした。また、必要書類の準備なども大変です。
※成年後見人の場合、必ずしも息子さんがなれるということはなく、家庭裁判所が決めた方になるので、縁もゆかりもない弁護士に決まる場合もあります。
・家族信託の場合…息子さんに託してあるため、息子さんがKさんの代理として不動産会社さんを通じ、不動産の売却手続きを行うことができます。
また、不動産売却で得た金員については売主であるKさんのものになります。
よって、Kさんが自ら自宅を売却したということになるため、3000万円の特別控除（※1）が利用できることになります。※成年後見人の場合は控除の利用ができません。
※１…マイホーム(居住用財産)を売ったときは、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる特例があります。
②災害などで自宅や賃貸物件が被害を受けた場合
今の時代、いつどこで天災に見舞われるかわからないご時世です。今回の例としては、大型台風により自宅の屋根と賃貸アパートの屋根が被災した場合で考えてみます。
・今までの場合…原則として修繕等はできません。被後見人の意思確認がとれないことも大きな要因となります。
・家族信託の場合…託された息子さんが必要であると認めれば、修繕工事を行うことが可能です。
③賃貸アパートの退去者が出たので、新たに入居者募集を行いたい。
Kさん所有の賃貸アパートが空室になってしまったので、募集をかけたいと思うけどどうすればいいのか？
・今までの場合…新たなbp集を行うことはできません。ゆえに、新規の契約の賃貸借契約の締結はできません。
・家族信託の場合…託された息子さんが不動産業者に頼むなど、新規入居者の募集を行えます。ただし、新規契約だからと言っても、新たな家賃収益についてもKさんの収入となります。息子さんは代理契約者という立場になります。
以上、不動産にして皆さんが一番興味ある一部分に焦点を当て、簡潔に説明させていただきました。
もっと詳しい内容を知りたい場合、また、現在不動産を所有しているのでどうしたらいいかお悩みの方は、是非とも当店へご相談ください。
また、家族信託については、当店パートナーの公認会計士に詳しく相談できますのでお気軽にご相談ください。もちろん相談は無料で行えます。
ご本人様はもちろん、お子さまの立場からのご相談もお待ちしております。
家族信託で、明るい未来を！
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